慰藉料 昭和55年10月30日
事件番号
昭和53(オ)940
事件名
慰藉料
裁判年月日
昭和55年10月30日
法廷名
最高裁判所第一小法廷
裁判種別
判決
結果
棄却
判例集等巻・号・頁
集民 第131号89頁
原審裁判所名
東京高等裁判所
原審事件番号
昭和50(ネ)1236
原審裁判年月日
昭和53年4月27日
判示事項
新聞記事の掲載にあたりその内容を真実と信ずるにつき相当の理由があるとはいえないとされた事例
裁判要旨
スロツトマシンの販売を業とする会社が右機械を賭博用に改造して販売したとの被疑事実によりその代表者が被疑者として逮捕された事実を記事として新聞紙上に掲載したが、その内容が真実に反して、右会社がスロツトマシンの賭博用改造工場を有し、その代表者は右工場で大量のスロツトマシンを賭博用に改造し、これを暴力団員に売渡し賭博幇助罪を犯したような印象を与えるものであつた場合に、右被疑者の扱つたスロツトマシンの多くが米軍の払下げを受け又は輸入された中古品の再生品であつて、被疑者自身が賭博用に改造したものかどうかの断定は容易でなく、また、捜査官から被疑者の供述結果を聞く等の裏付けをとることをせず、いまだ当局が正式の発表をしていない段階で記事を作成、掲載したという事情があるときは、右記事の一部は捜査責任者から得た情報に基づくものであり、かつ、記者において、被疑者が逮捕、捜索されているところを現認したうえで作成された等、原判示の事情が存する場合であつても、新聞社の担当者においてその内容を真実と信じたことについて、相当の理由があつたものとはいえない。
参照法条
民法709条,民法710条